コラム
10年の弁済期間が認められた事例
事例紹介
民事再生で認められる最長の10年の弁済期間が認められた事例
建築資材の販売を主たる業とする事業会社がバブル崩壊後の長期不況の中で
長期間売上が低迷し、資金繰りに行き詰まり、ついに民事再生を申し立てる。
代表者の人柄が良く、従業員にも慕われており、取引先の信頼も厚かったが、
事業の先行きは不透明であり、且つ、スポンサーを見つけることも困難であり、
収益弁済を行うにしても、相当低い弁済率でなければ弁済計画が
策定できないことが明らかであった。
代表者は、従業員とともに債権者集会で事業継続への協力を真摯に
訴えるとともに、申立代理人とともに主要な債権者を訪問して個別的に
事業継続への協力を要請する。
そのような代表者の誠実な対応によって、再生債権の10%を
10年かけて弁済(毎年1%の弁済)する内容の再生計画案を
債権者の大多数の賛成をもって成立させることができた。