コラム
地域経済活性化支援機構(REVIC)
地域の中堅事業者、中小企業者その他の事業者の事業再生を支援する目的で、2009年10月に企業再生支援機構(ETIC)が設立されました。ETICは日本航空やウィルコムの事業再生の際に利用されたことで知られています。ETICは、2013年3月に地域経済活性化支援機構(REVIC)に名称変更がされています。
地域経済活性化支援機構(REVIC)の事業再生手続は、原則として金融債権者のみを対象として金融支援を行う私的整理手続きの一つです。
債務のカットを主とする法的再生手続と異なり、出資や融資などの経済的な支援を得られること、経営人材の派遣が得られることなど、事業再生にあたっての包括的な支援を得られます。
他方、事業には支援決定基準が設けられており、支援が得られる要件には一定のハードルがあること、他の私的整理手続と同様に、事業再生計画については実質的に債権者全員の同意が必要であること、債務のカットについても一定割合に留まるという側面もあります。
また、旧経営者は経営責任をとって辞任する事例が多いといえます。
メインバンクを含めて金融債権者の同意が得られる見通しがあり、融資や人材派遣も含めて支援が必要となるケースでは、REVICによる事業再生を検討することが考えられます。
REVICの利用にあたっては事業計画の作成や決算書等の基礎資料の準備、金融機関との相談など専門家と協同に取り組むことをお勧め致します。